市ヶ谷の兵士の孤独二月尽
下町の春をからめて隅田川
白魚や進化論とはなんだらう
いつか消ゆ宇宙の涯の蕗の薹
悲しみをつくる轆轤に春の雪
校正の帰り朧夜広ごれり
夜は雪の残り時間のなきライブ
クリスタルのやうな神の座雪来るか
いのちの緒しかと手繰りぬ建国日蒼天に告天子は撃たれ建国日新宿は駅より暮れて建国日建国日鈍器のやうな月のぼる
雪霏々とナルニア国の王たらむ
紫陽花の枯美しき二月かな
春の雪百鬼夜行の闇に降る
立春やまだ未完なる一行詩
きさらぎの光雫のなか帰る
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