光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

冬山椒

水鳥の黙の水脈より日暮れけり 詩の荒野吼ゆる狼ゐたりけり ふぐりなき狼もゐて咆哮す おほかみのこゑ谺する夜のふかさ 火のごとき孤独を焚べる夜の暖炉 君逝きてなんとつまらぬ冬の薔薇 報はれぬ生き方もあり冬山椒

猫達に送られ向かふ初句会 ジュヴゼーム今はジュテーム春近し 百万回生きた貌して竈猫

大歳の闇にこゑあり天動く うぶすなの初日浴ぶれば生きたしよ 初富士やほろびゆくもの見すゑをり 日溜まりの音なき波の浮寝鳥 そこばかり光こぼれて福寿草