光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

冬山椒

水鳥の黙の水脈より日暮れけり

詩の荒野吼ゆる狼ゐたりけり

ふぐりなき狼もゐて咆哮す

おほかみのこゑ谺する夜のふかさ

火のごとき孤独を焚べる夜の暖炉

君逝きてなんとつまらぬ冬の薔薇

報はれぬ生き方もあり冬山椒