光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月尽

有無を言はさず一月の果てにけり

雪降るや熾火のなかの舌動く

熊の子

モノクロの絵本に棲みし熊の子は

寒夕焼

寒夕焼見ゆる筈なりぽるとがる

水仙

水仙や日暮のカフェに死角あり

大寒

大寒の水の底なる昭和かな

冬銀河

冬銀河握る拳を弔辞とす

雪女

雪女花屋の辻にゐたりけり

小豆粥

風狂の漢が啜る小豆粥

雪降りし夜を数へれば孤独なり

松の内

あてもなく二丁目にくる松の内

雪豹

雪豹や巌聳つ我の胸の底

凍てぬため

凍てぬため十七音字の詩詠まむ

三日

江ノ島の海のきらめく三日かな

二日

二日はや十七音の淋しけれ

鶏旦

鶏旦の宇宙を言葉進みけり