光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

霧の湧く身ぬちの奥はがらんどう

秋澄む

詩心を育む神話秋澄めり

秋思

嘘をつくテレビニュースにある秋思

銀河濃し

わたくしの中にわたくし銀河濃し

良夜

巻貝のしづかに動く良夜かな

秋思

空を飛ぶペンギンのゐて秋うらら 草は穂に休まぬコイン駐車場 目詰まりを起す時間の秋思かな 止り木が虚数の位置となる夜長 秋蛍夜の向かうへ飛べずゐる 駅前でびい玉を売る星月夜 深海へ飛び込んでゐる星月夜 皮下脂肪ばかり殖やして水澄めり 秋天に鼻のあ…

子規忌

海鼠から悪女を思ふ子規忌かな

秋螢

秋蛍夜の向うへ飛べずゐる

法師蝉

街騒の消えしままなり法師蝉

今日の月

生かされてゐること確か今日の月

星の海

澄みきつてたましひ抱かる星の海星月夜我を囲みし水平線たましひを星降る海へ置き忘る

銀河

臓腑から搾り出したる我が銀河

月の座

月の座にちちははのゐる気配あり

撫子

撫子や夜の孤独に堪へてをり

冬瓜

冬瓜や逢へば素直になれる人 冬瓜が分水嶺に置かれゐる冬瓜を煮て月光を溢れさす

銀河

愛し合ふたびに銀河の遠ざかる

雁月夜

雁月夜いのちふたつの過ぎりけり

迢空忌

曼珠沙華まつさかりなり迢空忌

草の絮

草の穂のなかに見知らぬ駅がある