2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧
つかの間の鳥の飛跡や秋深し
時駆ける装置の古書肆秋の暮
ハロウィンの孤独な影が落ちてゐる
月光を新酒のごとく享けにけり
源義の「河」の抒情や雁渡る抒情詩の師系に生きて源義の日源義の日身にしむ酒を呷りけり
水草紅葉流れにもまれゐたりけり
秋の夜のまた読み返す師の句集
プロペラ少年秋夕焼の中帰る
草は穂に休まぬコイン駐車場
捨て猫とぬいぐるみ飼ひ夜長し
吾亦紅日暮れは母の色やどる
小鳥来る昭和のカフェの固き椅子
十月やポプラ淋しと云うてみよ
懐かしき街の迷子となる秋思
星空保護区残る螢となりゐたる