光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

横須賀吟行

軍港やはるかな暮天より燕横須賀の海しづかなる暮春かなすぐそこに五月来てゐる海の綺羅海軍カレー食うて沖見て四月尽く春思とは港に浮かぶ潜水艦

春の暮

不意に師の視線と出遇ふ春の暮

四月尽

生きる意味少女に問はれ四月尽

新入生

学食に新入生の風生まる

春惜しむ

お茶をして八十路小町と春惜しむ

桜鯛

青春は過ぎやすきもの桜鯛

風光る

目鼻無き円空仏に風光る

河 4月号掲載句

胎の中海鳴りや石炭ストーブ在る駅舎父の木に鳥のこゑあり寒明くるバレンタインデー止り木にひ・と・りシュプレヒコール消えゆく春の雪の中蹴立てたる母のエロスや春一番春潮や記憶の母の胎の中花西行死者の孤独を生きてみる

躑躅

一日を湖の日差しに躑躅山

余花落花

豊穣な言葉の海へ余花落花

落第

人類は地球家族を落第す

山を見よ海を見よ今散る桜

花笑み

花笑みの真中に山羊とキリストと

竹の秋

竹の秋孤独を知らぬ少女佇つ

春満月

分かち合ふ春満月の光りかな

四月馬鹿

まだ誰か描くユートピア四月馬鹿