六月の巨木に雨の降りにけり
夏至の日のペットボトルに深き海
父の日をひとりの椅子に過ごしけり
柿の花寡黙な人とゐたりけり
六月や水平線の入れ替はる はつなつの帽子は海へ飛びたがる 山田みづえ
伸び縮みしたき世界よ時計草
孤島 花あればたましひふるへゐたりけり ひとといふ孤島に落花しきりなる 午後四時の裏側にゐる春愁 母を訪ひ桜時雨のなか帰る つかのまの人棲む星や花夕焼 花の日の暮れきる海のありにけり
六月一日一匹の蟻みてゐたり
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。