光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春風

旅人となり春風の中にゐる

水温む

水温む生まれる前にゐた処

生きる

おほかみへ捧げよ孤独なる挽歌 うぶすなの初日浴びれば生きたしよ 生きて喰ふ働く人の二日かな 母だけを思ふ日であり七日粥 湯豆腐や二人になつて知る孤独 泣いてからふらりとかへる雪をんな 自由とは孤高のことぞ天の鷹

魚氷に上る

せせらぎは子らの手を待ち魚は氷に

泣きに来る

枯野には父の木のあり泣きに来る 裸木となりて光を纏ひけり 寒禽の空を切り裂きわつと翔つ 永遠の現在形を生きて 冬 いちどだけふれたるものに冬の虹 だれにでも抱かれる猫とゐる霜夜 冬銀河挟みあかんべしたる夢