たんぽぽや記憶の底を風通る
修羅街の夕空美しく三月尽
江戸川も花の時雨に暮れゐたり
田園調布春のお辞儀で再会す
ひたひたと軍靴近づきくる春夜
春愁のときどき軋む木椅子かな
金縷梅やエロスが街を暴走す
窓といふ窓が開きて鳥帰る
馥郁と月昇りたる涅槃かな
三月の十一日の息遣ひ
木の椅子を軋ませてゐる春愁春愁やコーリン鉛筆弄ぶ
手招きすアンダルシアの春の猫
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