光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2011-01-01から1年間の記事一覧

七五三

しあわせのほっぺよせあふ七五三

時雨

1並ぶ日の大和国時雨けり

冬銀河

美国とは自由の国か冬銀河

冬はじめ

一といふ淋しさ並ぶ冬はじめ

白い戦場

白い戦場蒼天に秋逝かす 蒼天の鶴に見えざる火を焚けり

文化の日

バックミラー見つめてゐたる文化の日 人間の淋しき苦闘文化の日西陽荘から沖へ漕ぎ出す文化の日

秋の時間

靴脱いで秋の時間を軋ませり

行く秋

(松下千代逝きて一年) 行く秋のひかりつつ飛ぶもののあり

木犀

木犀の時間の帯に日暮れけり

逝く秋

切り札をちらりと見せて秋逝かす

花野

花野から紙ヒコーキの離陸音

ななかまど

ななかまど深き森より海鳴りす

秋の蝶

飢餓海峡遅れて渡る秋の蝶

小鳥来る

あかときの水のいのちへ小鳥来る 小鳥来るグランド・ゼロの深空かな星宿の図ある石槨小鳥来る

金木犀

みちのくの空澄みきつて金木犀

花野風

難き日を生きて淋しき花野風

水蜜桃

水蜜桃わたしの中に棲む阿修羅

秋天

秋天へポプラのびのび伸びてゐる

秋風

秋風が吹いても笑ふ孤独かな

桔梗

桔梗一輪手折り龍太を偲びけり

コスモス

コスモスの靡けばスカイツリー揺れ蒼天へコスモスの道辿らむか

一叢の芒無音の中にあり 秋風と原子とマタイ受難曲

月のみち

月のみち来て今生の道還る

秋思

フクシマが影絵の街となる秋思

秋桜

誰がために思ひ悩むか秋桜

鬼の子

男たちの大和よ恋よ秋夕焼鬼の子が神の死角を流転せり もう家族揃ふことなき秋の暮

霧の湧く身ぬちの奥はがらんどう

秋澄む

詩心を育む神話秋澄めり

秋思

嘘をつくテレビニュースにある秋思

銀河濃し

わたくしの中にわたくし銀河濃し