光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

「河」江戸川勉強会

行く春の鉄の架橋の響きけり/こ
ゆつくりと春をとろ火で塩胡椒/ひ
荒東風や試されてまだ親をする/よ
ドーナツの穴の中まで春の雲/ひ
逃げ水や願望ひとつ街を発つ/こ
過去のない海へ四月の帆を張りぬ/こ
風光り声は大河に辿り着く/よ
花いばら我が十字架の遥かなり/こ
ちゅうりっぷペイネの窓にゐるふたり/よ
桜しべ時の渚に降りにけり/こ
小手鞠や少女のやうな風の中/ち
春あけぼの橡林に風抜けり/ち
リリーマルレーンラジオより来る暮春かな/よ