光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

墨田吟行句会(深大寺)

とんぼうの大音響に番ひけり
処暑の日のなんじゃもんじゃの木に雫
山門に秋蝶吹かれ入りにけり
スカートの下に残暑のありにけり
水音にまだ緋の薄き赤とんぼ
ひぐらしの声降りしきる大樹かな
ユーモアで掬ふ残暑でありにけり
棘のある言葉飛び出る残暑かな
「推敲後」
みんみんのみんのひとつに撃たれけり
たましひのひとつのかたち蝉の殻
一行詩ほどのゆらぎや水の秋
秋蝶の触れたるものに触れにけり
喪失てふ空間残し蝉の殻