光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

はちまん句会

角川春樹主宰作品
はうれん草孤独な日々を紡ぎゐる
潮騒の膨らんでくる菜の花忌
しんしんと海に雪降る寒明忌
神々の夕映えさびし建国日
もて余すいのちに日脚伸びにけり
ゆふぐれの静かな雨や菠薐草
建国日われら狩られてゐたりけり
日脚伸ぶ薄暑の街が蹤いてくる
風光る海のかたちに孤独あり
風光る寂しき西に歩みゆく

主宰特選
鳴きかたを忘れし亀の世となりぬ/俊
水に辺の暮色に春の立ちにけり/由美
この色はいのちなりけり菠薐草/由美
まだ詩とならぬ言葉や冴え返る/和代

ラジオからジャズ溢れ出る建国日  佳作
日脚伸ぶ羽化した少女ゐる渋谷   佳作