光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

「河」江戸川勉強会

真四角な嘘計りゐる麦の秋
死の街を明日の風吹く立夏かな
ホームから生家見てゐる麦の秋

ファスナーの一筋夏の背を閉ぢる/草子
からすのゑんどう充ち足りて何もせぬ/美智子
黒百合や椅子に萎えたるキャミソール/秀穂
青蜥蝪油のごとくつるみけり/ちえ
鎌倉の若葉雨なら濡れて行こ/みどり
海底の嗚咽に水母添ひにけり/のりを
チェックアウトしてより梅雨を持て余す/健治
薫風の胸一寸を哀しめり /真澄
新緑や鉛筆の芯尖らせて/元嘉
どうしても代田に月の上るまで/ゆうこ
ぼうたんの愛でられ過ぎて緩びけり/位和子