光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

河 六月号掲載

禁忌    

  「十五歳抱かれて花粉吹き散らす 修司」
その日より逃げる術なし杉花粉 

解かれゆく花の日暮の禁忌(タブー)かな

花の雨虚子忌の雨となりにけり

いづくへと還るいのちや花筏

春深し飛田新地といふ異界

  「われと来て遊べや親のない雀 一茶」
一行の詩に生かされよ雀の子 

幻の水脈忌我が身にある弥生