光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

河 五月号 掲載作品

    時空の辻     

三月がランプを持つて立つてゐる

地震狂ふ時空の辻や雲に鳥

春潮や母の黒髪靡きゐる

一湾にひかりいちまい麗けし 

喧嘩して知る春風のやうなもの

親不孝通りを抜けて卒業す

 悼 武正美耿子さん
身の熟(こな)し美しき人ゆく桃の花