光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

2009年 回顧

三月  黄水仙アビーロードに朝が来る
四月  背信の子にセーターを編みにけり
五月  水が手をさし伸べてゐる立夏かな
六月  短夜のマンハッタンは蒼きジャズ
七月  母の水脈追ふ少年に蝉時雨 
八月  サマータイム聴く止まり木の晩夏かな
     折鶴の黙降り積もり八月尽
九月  ざわめきて夜が来る四万六千日
十月  かなかなや死ぬのはいつも他人ばかり 
十一月 白鳥の咽喉美しく暮れゆけり
十二月 天山を越えて淋しき鶴となる