光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

「河」

角川春樹主宰作品
血と骨のさびしい国旗終戦
すばる忌の夜のこころに触れてをり
戦争の語り部のゐる夜の秋
今日といふ涼しきほどの遠くに父
炎天を来て炎天に帰りけり
天の川渡るに櫂のなかりけり
 
今日の出句
折鶴の黙降り積もり八月尽    主宰特選 翠秀逸 
                     広治・由美佳作
新宿の晩夏の海に溺れけり    主宰秀逸 健特選
                   広治・由美・翠佳作
鳥渡る海捨てし日の海の色    主宰秀逸


ルノアール句会(天・愛・理・化・搾・四)
安っぽい愛となりけりコカコーラ
デカダンの漢は愛す酔芙蓉
ちちははのゐる天涯へ秋の蝶
南天の実だけが知りぬ愛であり
神保町の四角の空に秋立てり