光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

ついたち句会(小石川植物園吟行)

化石属てふメタセコイアの花粉かな
さるすべりへそ曲げてより囀らず
古池に水音たてり春のこゑ
鷹の坐す樹冠に春のこゑのあり
蘇鉄の実殺めし理由はヒ・ミ・ツ
この星の裏は雛の夜なりけり
頬に触るる風に母ゐる弥生かな
おつとあるをんなのこひや春蚕飼ふ
花万朶養生所井戸眠りをり
足跡は草の匂ひや春の雨
恋猫のすり抜けて行く來來軒
真昼間の淡雪紅くかかりけり
霾や仏像黙す窟のあり