光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

河 五月号掲載作品

バレンタインデー忘れたふりをしてゐたり 
人体の紐解けゆく木の芽風        
たんぽぽや深まなざしの母がゐる     
死はいつも他人事なりし豆の花      
はるかなる聲に呼ばれし帰雁かな     
三月十一日手紙のやうに雪ふれる