光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

継ぎ当て

神田カルチェラタン古書肆の森に日脚伸ぶ

 

継ぎ当ての昭和を生きて針供養

 

相聞と挽歌さへづるなかあゆむ

 

春光にいのちひとつを抱きけり

 

生きるとは死者思ふこと雲に鳥

 

すかんぽや胸の奥処に父のこゑ

 

わらび餅呼んでゐるのは母だらう