光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

生きる

 

おほかみへ捧げよ孤独なる挽歌

 

うぶすなの初日浴びれば生きたしよ

 

生きて喰ふ働く人の二日かな

 

母だけを思ふ日であり七日粥

 

湯豆腐や二人になつて知る孤独

 

泣いてからふらりとかへる雪をんな

 

自由とは孤高のことぞ天の鷹 

泣きに来る

枯野には父の木のあり泣きに来る

 

裸木となりて光を纏ひけり

 

寒禽の空を切り裂きわつと翔つ 

 

永遠の現在形を生きて 冬

 

いちどだけふれたるものに冬の虹

 

だれにでも抱かれる猫とゐる霜夜

 

冬銀河挟みあかんべしたる夢