光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

沈黙の水脈

蝉殻を脱ぎ八日目を生きんとす

今生にしがみつきたる蝉の殻

八月の金魚は口で思考せり

置き去りにされし昭和の八月よ

榴弾のごとく少年石榴投げ

戦乱にカラシニコフと石榴の実

沈黙の水脈に数多の石榴浮く