光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

「河」八月号 掲載作品

  傷の雨

修司忌やエンドロールに傷の雨 
  
修司忌の薔薇回廊にゐてひとり
   
母遠く吹くたんぽぽの絮なりし
   
薔薇の木に薔薇咲く父の日でありぬ
 
皮膚いちまい鞣してゐたり薔薇の雨
 
天皇制の向かう真赤なバルコニー