光声の徒然日記

十七音で日々を徒然なるままに記す

 三月十一日は震災忌

三月十日ぼくらはみんな生きてゐた
一報はいま仙台が燃えてゐる
三月十一日此岸は赤く吹雪きけり

空白の中の空白震災忌

震災忌いつもどこかに朝が来る
この星に静けさ根ざす震災忌
三月十一日新しき時貰ひけり
新しき時間に生きる震災忌
飢え渇く青春にゐて震災忌

春満月水漬く屍の翔ちにけり

震災忌ひとつのこゑにみみすます

しずけさのなかで落花の鳴り響く